回転率を分析する
「回転率」を見れば企業の資産や在庫などの経営資源を
効率的に利用しているかどうかがわかります。
総資産回転率
売上高÷総資本(総資産)
この値が大きいほど効率よく資産を利用していることになります。
ただし、売上高が大きいからといって利益も大きいとは限らないので、利益についても一緒に見ることが大切です。
◇総資産回転率を見る目安
・ベンチャー、小売業 ⇒ 3回転以上
・大企業 ⇒ 1回転以上(0.5回転以下は注意)
・中小・製造業 ⇒ 1~2回転
売上債権回転率
売上高÷(受取手形+売掛金)
売上債権回転率の回転数が多いほど売上債権の焦げ付きが少ないことを意味します。
回転数が少ない場合、資金繰りの効率が悪いと考えることができますが、少ないからといって売上債権が必ず焦げ付いているとはかぎりません。
◇売上債権回転率を見る目安
全業種 ⇒ 6回転以上
(3回転以下の場合は注意が必要です。)
商品回転率
売上高÷棚卸し資産(商品)
商品回転率は、製品や商品の在庫が適正かどうかを知ることができます。
商品回転率があまり少ない時は不良在庫を抱えている可能性があります。
ただし、不良在庫ではなく、販売増によって商品在庫を増やしていることもあることを頭に入れておきましょう。
◇商品回転率を見る目安
・流通業 ⇒ 20回転以上(10回転以下は注意)
・製造業 ⇒ 12回転以上(6回転以下は注意)
固定資産回転率
売上高÷固定資産
固定資産回転率で、設備投資が適切かどうかを知ることができます。
この値が少ない場合は無駄に設備投資をしている可能性があります。
また、高い場合は設備投資が不足していることも考えられます。
特に製造業は、適正な設備投資が必要です。
◇固定資産回転率を見る目安
・製造業 ⇒ 2.5回転以上(1回転以下は注意)
・流通業 ⇒ 5回転以上(2回転以下は注意)
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